恋は習慣化される
今でも昔の恋人の夢を見る。
時には夜中に目が覚めてしまい、不愉快な気分になる。
忘れようとか、思い出さないようにしようとか、随分努力してきたけれど、もうその努力は諦めた。
頭に浮かんできてしまうのは仕方ない。
ああ、思い出してるな、とか、考えてるな、、とだけ思うようにしている。
一緒に聞いた曲が流れてくると、それは切ない。楽しかった出来事が蘇る。
または、恋人の心無い言葉を思い出して、グズグズと非難を浴びせ続ける。
そんな自分が情けなくなるが、もう、それも仕方ない。
「彼じゃなきゃダメなの」とか
「ひと目でもいいから、もう一度会いたい」
なんていう、乙女な気持ちは毛頭ないけれど、頭に浮かんでくるのは、
もう習慣化されているようだ。
死ぬまで昔の恋人のことを思い出しているのは、随分と痛い話だが、
そうなったら、まあ、それでもいいのだろう。
恋は実に厄介である。
世の中には、誰とでも幸せになれる人と、誰といても幸せになれない人の二通りしかいない。
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