憎めない男の性(さが)ー 「夏服を着た女たち」アーウイン・ショー
大学の授業でアーウイン・ショーは読まされて、短編集も読むようになった。
季節は晩秋なのだけれど、この小説は初夏にぴったりだ。
夏服を着た女性たちが、微笑みながら軽やかに歩いている姿が眼に浮かぶ。
綺麗な女性が気になる夫と、それを真剣に悩む妻。
結婚すると大変なんだなあ、と感じる。
夫が素敵な女性のことを話すだけで、泣きながら離婚話を切り出す妻は、ちょっと哀れだ。
夫の方は、ただ単に女性が好きで、彼女たちの魅力を語っているだけなのだ。
どうしても辞められないだけのことである。
この「男のサガ」は、いわば女性賛美であり、目くじらをたてる必要はない。
ちょっと想像して欲しい。
もうすぐ夏が来そうな空の色と、暑いとまでは感じない日差し。
心地よい風が吹いていて、力強い緑に変わった木々の葉が揺れている。
こんな日に、普段より少しだけおしゃれして夏の服を着ている女性たちとすれ違う。
あなたはきっと、振り返るだろう。彼女たちの美しさに。
そして、彼女たちのはにかんでいるような笑い声に、あなたは佇んでしまうだろう。
19世紀頃のアメリカンアートポスターコレクションvol.3 (Academic Libraryシリーズ)
- 作者: Academic Library 編集部
- 出版社/メーカー: インターブックソリューションズ
- 発売日: 2017/07/01
- メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
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「海日和」 ショートショート
『海日和』
「海に行かないか」
俺は友達に誘われた。
どうやらそこは人気スポットで、仲間が沢山集まるらしい。
それならバーベキューやライブがあるだろうし、可愛い女の子たちと仲良くなれる。
俺は一緒に行くことにした。
そこは、広々とした草地でその先は断崖絶壁だ。
崖の下には初夏の日差しで、キラキラと光る海が続いている。
青い空に白い雲がいくつも浮かんで、風は心地よい。
海日和だ。
すでに大勢集まっている仲間達は、同じ方向に歩いて行くので、
俺もみんなについて行く。
先頭の奴が、海が見渡せる崖の淵まで行くと、突然、海に飛び込んだ。
え!こんな高い崖からダイビング? 自殺行為じゃん!
しかし、次から次へと仲間たちがダイビングし始める。
俺の番が近づいてくる。
みんな飛び込まなきゃいけないの?
その時、隣にいる友達がボソッと言った。
「俺たち、レミングなんだぜ。仲間が増えすぎたって聞いただろ、、、、」
「ずっとやりたかったことを、やりなさい」ジュリア・キャメロン ー モーニングページの良さ
この本の原題は「The Artist's Way」 こっちの方がカッコイイ。
20年以上売れ続けているワーク付きの自己啓発の本。
12週間、この本に従ってワークをするのだが、半分は遊び感覚。
90年代に出された本だから、ちょっとツールが古いとこもあるけど、
パム グラウトの「こうして、思考は現実化する」の実験みたいなもの。(あれも面白かったね)
一般的には、題名どおり、やりたかったと思っていたことを、ちょいとやってみれば?
と言っている。
芸術に関わっている人たちには、「あなたは素晴らしいんだ!才能あるんだよ!」
と褒めているところが、ふふふ💕と心くすぐられるだろう。
皆さんにオススメしたいのが、毎朝やるモーニング ページのワーク。
まあ、日記みたいなもんで、包み隠さず自分の心を朝、3ページ書く。
これでアイディアが湧き出てくる、、、というのは人それぞれでしょうが、
「吐き出す」という行為はスッキリしますよ。
面白いところは、書くことが何も浮かばない時、(寝起きですもんね。そりゃ、ボーッとしてるでしょ)「書くことは何もない」とひたすら3ページ書け、と言っております。
こういう一見無意味みたいなことを続けていると、習慣化し、何らかの成果が出るんですな。うんうん。
「雨の日も晴れ男」 会社を辞める前にすべき!!
結末はホンワリといい感じなんだけど、主人公の言動が面白すぎ!
本を読んで爆笑したのは久しぶりだった。
会社で嫌な上司に大真面目でやってやりたい数々の対応。
気持ち良さそう!スッキリするだろうな。
あ、でも辞めるって決意してから、やったほうがいいですよ。
主人公みたいにクビになっちゃうかもしれないから、、、🌀
「騎士団長殺し」村上春樹 女性たちは憧れの象徴
「騎士団長殺し」遅ればせながら最近読みました。
やっぱりすごい作家ですねー。
彼のパラレルワールドは想定外で、「え!?そっちに進んじゃうの?」と
頭の整理がつかないままに、ぐいぐい読みすすめました。
村上ファンでなくとも、この本を買った人たちは、なんだかんだ言いながら
最後まで読んじゃうでしょう。私もその一人です。
彼の小説はオンタイムではありませんが、必ず読んでしまいます。
チクチクしながら、、、。
(ここからは村上春樹ファンの皆様、ちょっとごめんなさい😔)
登場してくる女性がみんな素敵すぎ!男性の憧れ!
どの女性を見ても、いけてるー。あり得ない!
(まあ、男性もみんなかっこいいのだけれど。カオナガを退けば、、、)
現実にはありえない性格や言動や外見だからこそ、小説なんですけど、、。
男性から見たあってほしい女、目線が必ず含まれていて、チクチクします。
だって、例えば、免色さんの想い人、65のCでサイズ5、ってことはないでしょう?
それも数十年前のサイズ5よ。その胸の大きさじゃ入らないでしょ。普通。
(と、こんなつかみどころとは全く離れたことを気にしてしまう自分も悲しいが)
ともあれ、村上春樹は、読者をどこだかわからない場所へ連れて行ってくれる。
必ず次回の新作も読見ます。